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『ヤマノケ』考察
『ヤマノケ』は、2007年に2ちゃんねるのオカルト板に投稿された怖い話です。この話は、投稿者の娘が「ヤマノケ」という妖怪に取り憑かれるという内容で、多くの読者に恐怖を与えました。本記事では、『ヤマノケ』の内容やその後日談、そして考察を行います。
『ヤマノケ』の概要
『ヤマノケ』は、2007年に2ちゃんねるのオカルト板に投稿された怖い話です。話の中で、投稿者の娘が「ヤマノケ」という妖怪に取り憑かれてしまいます。住職の助けを借りて娘を救おうとしますが、完全に元に戻るかどうかは不明のままです。
後日談
後日談では、ヤマノケは山の霊的な「悪意の総称」であり、姿を現した妖怪自体もヤマノケと呼ばれます。投稿者は住職に任せるべきか病院に連れて行くべきか悩みますが、最終的には住職に任せることにします。その後も投稿者は娘の様子を見に行きますが、娘は元の状態に戻らず、薄笑いを浮かべて見つめてくるだけでした。
考察
『ヤマノケ』は、山の霊的な存在が人間に与える影響を描いた話です。以下の点について考察します。
ヤマノケの正体
ヤマノケは山の霊的な「悪意の総称」として描かれていますが、その具体的な姿や性質については明確にされていません。これは、読者の想像力を掻き立てるための手法と考えられます。
家族の絆と恐怖
投稿者が娘を救おうとする姿勢は、家族の絆の強さを示しています。しかし、最終的に娘を救うことができなかったことは、恐怖の一因となっています。
現代社会への警鐘
『ヤマノケ』は、現代社会における霊的な存在や未知の力に対する警鐘とも解釈できます。科学が進歩してもなお、説明できない現象が存在することを示唆しています。
「テンソウメツ」の意味
「テンソウメツ」(転操滅)は、『ヤマノケ』に登場する妖怪が唱える謎の言葉です。この言葉はそれぞれ以下の意味を持つとされています。
転(てん):のりうつる
操(そう):あやつる
滅(めつ):ほろびる
これらの言葉は、ヤマノケの性質や行動を表していると考えられます。ヤマノケは女性に取り憑き、その魂を操り、最終的には滅ぼそうとする存在です。
『ヤマノケ』2chスレ(原文)
一週間前の話。娘を連れてドライブに行った。
なんてことない山道を進んでいって、途中のドライブインで飯食って。で、娘を脅かそうと思って、舗装されてない脇道に入り込んだ。
娘の制止が逆に面白くって、どんどん進んでいったんだ。そしたら、急にエンジンが停まってしまった。
山奥だからケータイもつながらないし車の知識もないから、娘と途方に暮れてしまった。飯食ったドライブインも歩いたら何時間かかるか。
で、しょうがないからその日は車中泊して、次の日の朝から歩いてドライブイン行くことにしたんだ。
車内で寒さをしのいでるうち夜になった。夜の山って何も音がしないのな。たまに風が吹いて木がザワザワ言うぐらいで。
で、どんどん時間が過ぎてって、娘は助手席で寝てしまった。俺も寝るかと思って目を閉じてたら、何か聞こえてきた。
今思い出しても気味悪い、声だか音だかわからん感じで「テン(ケン?)・・・ソウ・・・メツ・・・」って何度も繰り返してるんだ。
最初は聞き間違いだと思い込もうとして、目を閉じたままにしてたんだけど、音がどんどん近づいてきてる気がして、たまらなくなって目を開けたんだ。
そしたら、白いのっぺりした何かが、めちゃくちゃな動きをしながら車に近づいてくるのが見えた。形は『ウルトラマン』のジャミラみたいな、頭がないシルエットで、足は一本に見えた。
そいつが、例えるなら『ケンケンしながら両手をめちゃくちゃに振り回して身体全体をぶれさせながら』向かってくる。
めちゃくちゃ怖くて叫びそうになったけど、なぜかそのときは、隣で寝てる娘がおきないようにって変なとこに気が回って、叫ぶことも逃げることもできないでいた。
そいつはどんどん車に近づいてきたんだけど、どうも車の脇を通り過ぎていくようだった。通り過ぎる間も、「テン・・・ソウ・・・メツ・・・」って音がずっと聞こえてた。
音が遠ざかっていって、後ろを振り返ってもそいつの姿が見えなかったから、ほっとして娘の方を向き直ったら、そいつが助手席の窓の外にいた。
近くでみたら、頭がないと思ってたのに、胸のあたりに顔がついてる。思い出したくもない、恐ろしい顔でニタニタ笑ってる。
俺は怖いを通り越して、娘に近づかれたって怒りが沸いてきて、「この野郎!!」って叫んだんだ。叫んだとたんそいつは消えて、娘が跳ね起きた。
俺の怒鳴り声にびっくりして起きたのかと思って、娘にあやまろうと思ったら、娘が「はいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれた」ってぶつぶつ言ってる。
やばいと思って、何とかこの場を離れようとエンジンをダメ元でかけてみた。そしたらかかった。急いで来た道を戻っていった。
娘はとなりでまだつぶやいている。早く人がいるとこに行きたくて車を飛ばした。
ようやく街の明かりが見えてきてちょっと安心したが、娘のつぶやきが「はいれたはいれた」から「テン・・ソウ・・メツ・・」にいつの間にか変わってて、顔も娘の顔じゃないみたいになってた。
家に帰るにも娘がこんな状態じゃって思って、目についた寺に駆け込んだ。夜中だったが寺の隣の住職が住んでるとこ?には明かりがついてて、娘を引きずりながらチャイムを押した。
住職らしき人が出てきて、娘を見るなり俺に向かって「何をやった!」って言ってきた。
山に入って変な奴を見たことを言うと、残念そうな顔をして、「気休めにしかならないだろうが」と言いながらお経をあげて、娘の肩と背中をバンバン叩き出した。
住職が泊まってけというので、娘が心配だったこともあって泊めてもらうことにした。
娘は『ヤマノケ(住職はそう呼んでた)』に憑かれたらしく、49日経ってもこの状態が続くなら、一生このまま正気に戻ることはないらしい。
住職はそうならないように、娘を預かって何とかヤマノケを追い出す努力はしてみると言ってくれた。妻にも俺と住職から電話して、なんとか信じてもらった。
住職が言うには、あのまま家に帰っていたら、妻にもヤマノケが憑いてしまっただろうと。ヤマノケは女に憑くらしく、完全にヤマノケを抜くまでは妻も娘に会えないらしい。
一週間たったが娘はまだ住職のとこにいる。毎日様子を見に行ってるが、もう娘じゃないみたいだ。ニタニタ笑って、なんともいえない目つきで俺を見てくる。早くもとの娘に戻って欲しい。
遊び半分で山には行くな。
172 :本当にあった怖い名無し:2007/02/05(月) 22:59:10 ID:sN6iWxmE0
>>169
大まかな場所はどの辺?
174 :本当にあった怖い名無し:2007/02/05(月) 23:00:54 ID:CkVPFMw70
山の怪??
175 :167:2007/02/05(月) 23:07:37 ID:uuWi3n130
>>172
宮城と山形の県境だ。
>>174
俺もネットでその漢字で調べてみたけど、『ヤマノカイ』って読みしか出ない。たぶん意味的には一緒なんだろうが。
177 :本当にあった怖い名無し:2007/02/05(月) 23:20:39 ID:XmEPjOToO
>>175作並辺り?
178 :本当にあった怖い名無し:2007/02/05(月) 23:23:01 ID:sN6iWxmE0
>>175
『山の化』でしょ
179 :167:2007/02/05(月) 23:28:44 ID:uuWi3n130
>>177
あんまり特定しないでくれ。違うとだけ言っとく。
>>178
モノノケが『物の怪』だから、ヤマノケは「山の怪」かと思ったんだがな。
知ってるのか?ヤマノケ。知ってたらどんなもんか教えて欲しい。
181 :本当にあった怖い名無し:2007/02/05(月) 23:46:33 ID:CkVPFMw70
特定しないけど、山寺側じゃないね。雪で冬季通行止めしてるし。(GW中でさえも雪多くて無理)ヤマノケは知らないけど、水木しげるによると、「だいたい山にすむ妖怪(山の神)といったものは、片目片足という通説がある」ってあったよ~。
182 :本当にあった怖い名無し:2007/02/05(月) 23:50:03 ID:sLZnSB6G0
>>179
あやかしの類は、『怪』、『化』でも大差ない。どうしても知りたいなら、和尚に尋ねるのが筋だ。
186 :167:2007/02/06(火) 00:46:18 ID:LtW/CGn10
電話で住職に聞いた。ヤマノケは、山の霊的な『悪意の総称』みたいなもんで、姿を現したあいつ自体もヤマノケだし、そいつがとりついてる状態のこともヤマノケっていうんだと。
ヤマノケは『魑魅(チミ)』ともいうらしい。女にだけ憑くのは、「山だから」っていうよくわからん理由。
住職にこのまま任せるべきか、それとも病院に連れてったほうがいいのか、妻と悩んでる。
ただ、俺がなんだかわからんものを見たのは確かだ。それが関係しているとしたら、たぶん病院に行っても治らないだろうなとは思う。
188 :本当にあった怖い名無し:2007/02/06(火) 01:05:02 ID:/5TLTY/zO
>>186
早めに霊的に強い坊さんを紹介してもらって、何とかしてもらった方がいい
189 :本当にあった怖い名無し:2007/02/06(火) 01:10:24 ID:7PrHxY0Q0
>>186
これ以上引っ張るなら実況スレへ行きな。
190 :167:2007/02/06(火) 01:27:22 ID:LtW/CGn10
>>188
今預かってくれてる住職が、霊的にどの程度のもんなのかわからんから、それも迷ってる。
実家の両親とかはいろいろあたってくれてる。
今のところは住職頼みだ。
>>189
いや、実況してる余裕もあまりないんでな。これで最後にする。なんで道を外れたのか、今は後悔ばかりしている。
その当時の精神状態が、すでにヤマノケに操られてたのかもしれない。なんて都合のいい考えか。
とにかく、遊び半分で山には入るな。彼女、奥さん、娘とかいるなら尚更。
本当にそれだけは言っておきたい。
まとめ
『ヤマノケ』は、単なる都市伝説や怖い話の枠を超え、家族の絆や霊的な存在に対する深い考察を促す作品です。
ヤマノケの「転操滅」という言葉が示すように、未知の力が人間に与える影響や恐怖は計り知れません。この話を通じて、私たちは科学では説明できない現象や、家族を守るための努力の重要性について再考する機会を得ました。
『ヤマノケ』は、読者に恐怖を与えるだけでなく、様々な視点からの考察を促す内容となっており、今後も多くの人々に語り継がれていくことでしょう。
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