【心霊系】一週間過ごした女が消えた…【怖い話・中編】

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【心霊・中編】
【怖さレベル】7.0

友達Hが実際に体験した話です。

Hとその友達が肝試しである廃病院にいったそうです。

普通に行って帰ってきたんじゃーそこらへんの奴と一緒じゃないかってことで、二人ペアになって病院の中を探索し、なんか証拠になるようなものを持って帰ってくる、っていうルールを作って入ったらしいです。
怖い体験も特に誰もせず、幽霊の話よりも戦利品の見せ合いに夢中になっていたそうです注射器を持ってきた人、医療品の入っていた袋、いろいろ、『病院っぽいもの』をみんな持って帰ってきたそうです。

Hはというと、デスクのうえに置いてあった誰かのレントゲン写真を持って帰ってきたそうです。

Hの戦利品が一番リアルだって話になって、誰かを怖がらせようぜって話になったらしいですターゲットはその日たまたまバイトで一緒に来なかったN君。

普段からHはその人のアパートに毎日のように出入りしてたのでHが実行人としてN君宅に翌日出向きました。

N君がラーメンを作ってくれてる間に、もってきたレントゲン写真をこっそりN君の机の引き出しに入れたそうです。

そのあと怪しまれないように、他の肝試しに行った面子も、偶然を装い、N君の家に集まってきました。

いつこいつがびっくりするのかみてやろう!って感じでN君のアパートで『いつものように』を装って、わいわいやってたそうです。

そうするとすっかり盛り上がってしまい、誰しもがレントゲンのことを忘れていたそうです。

そうこうするうちに、N君のケータイにメッセージが入ったそうですメールは高校のときの同級生の女の子で、今から合コンしないか?との誘いでした。

野郎ばっかりでむさくるしいのもあれなので、テンション任せに全員で即効合コンに出向いたそうです。カラオケボックスで合コン開始。

割とかわいい子たちと、仲のよい同級生の女の子に出会い、一行は酒を浴びるように飲んだそうです。

みんなで盛り上がっていって、ふとソファーの横を見ると誰のかはわからないけど大荷物があったそうです。

まあいいやと気にもとめずに盛り上がり続け、合コン終了。Hは家に帰るのがだるかったのでそこから近かったN君宅に泊めてもらうことに。

んで、女の子たちの番号をゲットして、さー帰宅!ってなったときに、一人の女の子が近づいてきたらしいです。

『ごめーん、あたし今さー、家出してていくとこないんだけど、しばらく泊めてくんない?』って。

N君は、仲良くなったばっかで、そっちが別に俺たちに対して不安とかないならこっちはぜんぜんかまわないけどと、快く承知。ソファーにあった大荷物はその子の物だったようです。

3人でN君の家について、お酒と疲労のせいで3人はコタツで一気に爆睡したそうです。

次の日、3人が目を覚まして、そういえばAちゃん(家出少女)のケータイ聞いてないねなんていいながら3人でメアド交換したそうです。

Hはメモリを全部フルネームで入れる奴なのでAちゃんのフルネームを登録した後、なんか聞いたことある名前だなああ、新人のグラビアにそういやそんななまえあったような。。。

と、思っていたそうです。

そのあと、またN君のケータイに合コンの誘いが。

今夜も3人で行こうかってなったんだけど、Aちゃんは気分が優れないから、と、断ったそう。

N君とHの二人は、Aちゃんになんかあったら連絡してねーっつって合コンに行ったらしいです。

二人がまた深夜に帰宅すると、Aちゃんは当然ぐっすり眠っていたそうです。

んで二人もまた昨日同様爆睡。次の日N君はバイトでした。

Hは家に帰ることになり、またAちゃんだけがN君の家にいることに。

N君はAちゃんをきづかって、Aちゃんの好きなラーメンかってきたり、お酒買ってきたりと一人でも大丈夫なように奮闘したそうです。

N君が夜遅く帰宅するといつものようにAちゃんは寝ていたり、Hが友達連れてきてAちゃんも一緒にいたり、、、

そんな生活が一週間たって、また週末がやってきました。

Hは、そういえばAちゃんはまだいるのかなー今週も合コンあんのかなとか思って、N君ちに行ったらしいです。

N君は留守。Aちゃんはその場にはいなくて、荷物もなかったため、あー、Aちゃん家帰ったんだーと思いながらN君が帰ってくんのを待ってたそうな。

するとまた肝試しに一緒に行った友人たちがN君のところにやってきて、主のいない宴会をかってにいつものごとくはじめてたそうです。

ところがN君が待てど暮らせど帰ってこないそうです。

バイト中のためか、ケータイもつながりません。

そして誰からともなく、肝試しの話になり、またしばらくの間時間をおしゃべりでつぶしていたところ、N君帰宅。

N君は帰ってくるやいなや、『あれ?Aちゃんいないの?』といったそうです。

俺たちが来たときにはもういなかったよんっていうと、あれー?俺バイト行く前までいたんだけどなー?ちょっとの外出にしちゃーあの大荷物がきれいにありません。

メールも入ってないし、置手紙もない。どうやら様子が変です。

心配になって合コンに誘ってきた同級生の女の子に、Aちゃんって家に帰ったの?って聞いてみたそうです。

したらその女の子は、は?Aちゃんて誰よ?っていうそうです。

合コンにいたAちゃんだよ!俺んちについてきた子いるじゃん大荷物もって!N君は必死です。

N君は電話をHに渡し、Hも必死に説明しました。

そのとき、N君がキッチンからみんなのほうに向かってこういったのです『おい、あの子この一週間なにも食ってねーぞ。。』

外食ばっかのN君は今まで気づきませんでしたが、N君がAちゃんに買ってきた食糧はすべてそのまま。ジュースの缶すらあいていません。

ごみすらないのです。一同静まり返ります。

そして誰からともなくこんな声があがりました。

『そういえば俺、あの子がトイレに立つとこみてねーよ』

『そういえばあの子、ぜんぜん酒のめなかったよな。ていうか、、飲んでるとこみてねーよ!』

『やめろよボケが!んな人間いるわけねーだろ!俺らが酔ってて気づいてねーだけなんだよ!』

Hは必死にまだAちゃんのことを説明していましたが、その同級生はそんな友達いないしそんな大荷物もった子なんて見かけてもないと言い張るんだそうです。

気持ち悪くなって、いったん電話を切り、Aちゃんにかけてみたそうです。

お客さまのおかけになった電話番号は現在つかわれておりません。。。
一同あせりまくったそうです。

メールしてもおくれない、何回誰の電話からかけてもつながらないのです。

昨日までつながってたAちゃんの電話が。そのとき、Hは思い出してしまったのです。身の毛もよだつ事実を。

「おい、N、お前引き出しの中みたか?!!」

「は?なんだよみてねーよ、なにいってんだおまえこんなときに?」

「俺らお前のこと脅かそうと思って合コン行く前にお前の机に入れたんだよ!廃病院で取ってきたレントゲン写真!」

「んなもん見てねーよ!気味悪いもんもってくんじゃねーよボケが!

「これだよこれ!」

Hが引き出しを開けたとこにはレントゲン写真はもうありませんでした。

部屋のどこを探しても見当たりません。レントゲン写真はAちゃんとともに消えてしまったのです。

Hが思い出した事実とはAちゃんの名前がレントゲン写真の右下に書いてあった患者さんの名前と一緒だったってこと。

男の子全員にAちゃんは見えていたし、話もしたのに、合コンに来ていた女の子たちは口をそろえて、そんな子はじめからいなかったといいはるらしいのです。

レントゲン写真の名前の横には87歳と表記されていたそうです。

一週間一緒にすごした同姓同名の女がレントゲンとともに消える。

自分たちと同年代に化けて怖がらせないようにしてくれたのだろうとHらは話していた。

その後廃病院へ行き 全員でごめんなさいをいいに行ったそうです。

〈了〉

引用元:死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?122

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